あの瞬間は本当にスローモーションだった。何が起こったのかは分からなかったが、ゴールマウスへボールは吸い込まれていった。
アウェー芝生席を埋め尽くした俺らの絶叫。
エメルソンのハットトリックで俺たちは、ようやく全国にプライドを誇示するチャンスを得たのだ。
試合内容はまったく誉められたものではない。
失点の仕方も悪ければ、得点の形もあったものではない。
それでも俺らは勝ちつづけている。
信じていればやつらは必ず応えてくれる。
選手達の気持ちが伝わってくるようになったことが何よりもうれしい。
帰り道、Jさんは初期のころの仲間に電話をかけまくっていた。
ブームとともにスタジアムを去っていった人たちにも、決勝の国立の晴れ舞台で「闘う」俺たちの浦和レッズを見てほしい。


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