1996年11月アーカイブ

これぞ快勝!という素晴らしいできで、最終戦を締めくくってくれた。最後のテレビ観戦をこんなに楽しくできたのが本当にうれしくてしかたない。

上がり目の位置になれた堀の素晴らしい動き。何度もコダマした堀コールは、1年目の淋しい時期のそれとは意味が違った。

ウーベ・岡野がほぼ完璧なコンビネーションで、スペースになだれ込む。両者の珍しいヘッドでのゴールも見られた。

負けじと山田・杉山もサイドを切り裂く。また縦へだけでなく自らもシュートを狙うような中央への意欲も見られた。

福永も相変わらず自信いっぱいのオーバーラップ。あれだけのスピードで上がってこられたらなかなかついていけるものではない。

ニールセンはきちんと底の役割を果たし、最終戦だからか異様な前への挑戦をみせる。

ギドはいつも通り。いうことなし。ディフェンスで感動させる素晴らしいプレー。

田口は厳しいボディーコンタクトで相手オフェンスの流れを断つ。この1年、身体的に苦しい時期もあったが、この試合に満足しているだろう。

ゲームを締めたのがキャプテン広瀬。治が後ろにいるからこそギドのアグレッシブなディフェンスも可能なのだ。

そして田北。1年間安定して見せてきたゴールセービングをこの試合でも披露。さらには治のニクイ演出によるキーパー初ゴールとなったPK。あの場面でテレビの前で拍手した僕の手はなかなかその称賛の動きを止めなかった。

この素晴らしい試合、そして素晴らしいシーズンは、各個人がオジェックの訴える、ディシプリンを守ったサッカーの結果であろう。各選手が自分の持ち味をしっかりと理解し、自らが何をすべきかを考え、実行した結果なのだ。今年のシーズンは本当に彼らのサッカーを楽しむことができた。レッズのサッカーは今アジアで一番スリリングで熱い。このサッカーをこれからも見せてくれ。これからも我々は彼らの虜となって熱唱を続けていくから。

天王山にふさわしい好ゲームだった。このげーむであれば、今年のリーグが終ってしまったという事実を納得して受け入れられる。雨の中、浦和レッズというチームが警告もなく紳士に、激しく戦った結果なのだ。一つだけ納得がいかなかったのはテレビ中継の無責任さであるが、こういう試合にスタンドにいられなかった自分を恥じるべきだと思っている。

リーグ前半にチームをこの位置に引き上げたバジールとリーグ後半の立て役者である大柴の欠場。そこでこの天王山で、オジェックは前期の定型である広瀬を最後尾においたディフェンスをしき、中盤の底にはニールセン起用した。
岡野をワントップにした前半はその中盤がバラバラ。ニールセン、堀が浮きまくりサイドの杉山、暢久が動けない状況。縦一本の単調な攻撃で岡野は仕事ができない。いつもの激しいプレスがかけられずに再三のピンチを向かえる。しかし、久々に登場した広瀬が奮起し、ギド、田口のツインタワーを見事に操ってゴールを死守した。
この前半を受けて、後半は誰もが期待していたウーベの投入。このウーベが本当に「美しい」ボールさばきを見せてくれる。かつて福田が「気持ち悪い」と称賛したスルーパスを、想像もつかないところへ通し、岡野が走り込む場面が何度も続く。ウーベの投入によってチーム全体がその役割を把握し、これぞ浦和というゲーム展開。前半無機能であった中盤が見違えるような働き。ニールセンが底に徹して、左右にボールを散らす。堀が中央を大胆なオーバーラップで引き裂く。サイドはもちろん杉山、暢久がえぐる。鹿島の実力通りのディフェンスに得点こそ奪えなかったが、このような勝負のかかった試合で、素晴らしいサッカーに興奮できたことが本当にうれしい。中継が終ってしまい、延長とPKを見ることはできなかったが、怒りが爆発し、結果はどうしたと切れることはなかった。すがすがしいとも言える気持ちで余韻を楽しんだ。
結局延長は攻められながらも、負傷している田北のファインセーブでしのぎきり、PK。そのPKではウーベが外して負けてしまった。そうはいってもこの試合を演出したウーベに、僕は大きな拍手で感謝の気持ちを表したい。それだけのプレーだった。

とにかく浦和のリーグは終ってしまった。あと残り2試合。今回のような魅せるプレーを味わいたい。

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